時間 | |
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第一幕 | 50分 |
第二幕 | 50分 |
第三幕 | 43分 |
第四幕 | 42分 |
基礎データ |
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作曲・完成 |
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756年~1791年)が、30歳の1786年に完成。 |
原作 |
フランスの作家カロン・ド・ボーマルシェ(1732年~1799年)が、52歳の1784年に書いた戯曲。 |
台本 |
ロレンツォ・ダ・ポンテ(1749年~1838年)が37歳の1786年に完成。 |
時代 |
18世紀のスペイン。セヴィリア近郊のアルマヴィーヴァ伯爵の館。 |
初演 |
1786年5月1日にウィーンのブルグ劇場。同年にプラハで大ヒットした名作。 |
主な登場人物 |
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フィガロ(バリトン) |
「セヴィリアの理髪師」での功績により伯爵の家来となる。 |
スザンナ(ソプラノ) |
伯爵夫人に仕えている小間使い。 |
アルマヴィーヴァ伯爵(バス) |
ロジーナと結婚した時に、初夜権を廃止した。 |
伯爵夫人ロジーナ(ソプラノ) |
伯爵の浮気の多さに悩み、伯爵にお灸を据えることにする。 |
ケルビーノ(メゾ・ソプラノ) |
伯爵の小姓で思春期の青年。 |
マルチェリーナ(メゾ・ソプラノ) |
昔、ロジーナの家庭教師であり、現在、アルマヴィーヴァ家の女中頭。 |
ドン・バルトロ(バス) |
医者。ロジーナと結婚したかったが、フィガロの策略により伯爵と結婚してしまった。 |
ドン・バジリオ(テノール) |
音楽教師。 |
アントニオ(バス) |
庭師でバルバリーナの父親。スザンナのおじ。 |
バルバリーナ(ソプラノ) |
庭師アントニオの娘。スザンナとは従姉妹の関係。ケルビーノと仲が良い。 |
A4版を読む前に |
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フィガロとスザンナの結婚式の一日を描いた名作オペラですが、一つ一つのテーマが複雑に絡みあうので、主要な登場人物毎のストーリーを書いておきます。 ≪伯爵の初夜権行使を阻止するフィガロ≫第1幕=伯爵が廃止した【初夜権】をスザンナのために復活しようとしている、とスザンナから聞いたフィガロは、それを阻止するために三つの計画を立てる。 ①村民に初夜権廃止の決断を讃えてもらって、伯爵が復活しにくくする、という計画を立てる。しかし、伯爵は、スザンナに【花嫁へのヴェール】を掛けるとは言わないので、一同ガッカリする。 第2幕=②ロジーナが浮気しているという【偽の手紙】を、フィガロが書き、読んだ伯爵が混乱しているうちにスザンナと結婚してしまう、という計画を立てる。しかし、伯爵の行動は素早く、その計画をロジーナとスザンナが白状してしまうので、失敗する。フィガロは伯爵からとっちめられるが、認めない。 ③スザンナ(女装したケルビーノ)と伯爵を逢引きさせ、その浮気の現場をロジーナが捉えてお灸し、初夜権を行使させない、という計画を立てる。しかし、ケルビーノを女装させる準備の段階で、ケルビーノが伯爵の命令に従わずにセヴィリアに行っていないことが伯爵にバレそうになる。結局、女装できなかったのでこれも失敗となるが、ケルビーノの代わりにロジーナがスザンナに変装して成功することにはなる。次に、庭師アントニオが、「ケルビーノらしき男が、カーネーションの鉢を壊し、ケルビーノが持っているはずの【辞令】を落として逃走した。」と、伯爵に訴えに来る。フィガロは、それは自分であると主張し、【辞令】の押印が漏れていたので、ケルビーノから自分が預かったものだ、とロジーナの助けを得ながら、言い逃れする。 (注)フィガロ・ロジーナ・スザンナがケルビーノの存在を隠そうとする理由は、ケルビーノがロジーナの部屋に居たとなると、ケルビーノは伯爵から追放され、フィガロの計画がご破算になるからである。 第3幕=スザンナが結婚式で伯爵から【花嫁へのヴェール】をかけてもらったので、フィガロは、初夜権復活を阻止できたことになる。しかし、伯爵には、スザンナとの逢引きの確約があったので、初夜権の復活は、重要なことではなかった。 (注)フィガロは、「セヴィリアの理髪師」ほどに、活躍できていない。 ≪スザンナをものにしたい伯爵≫ 第1幕=伯爵は、スザンナを口説きに行くが、そこにケルビーノが隠れていたので口説き話を聞かれてしまう。 第2幕=フィガロが書いた【偽の手紙】の騒動が終わったところで、マルチェリーナが来て、フィガロの債務不履行の訴える。伯爵は、フィガロとスザンナの結婚を阻止できるかもしれないと考え、裁判することを約束する。 第3幕=マルチェリーナが勝訴したので、伯爵は、阻止できたと思い喜ぶが、マルチェリーナとフィガロが実の親子であることがわかり、伯爵は落胆する。 第4幕=伯爵は、スザンナ(実はロジーナ)に愛を告白し、別の場所で結ばれようとするが、また別の場所で、ロジーナ(実はスザンナ)が、フィガロと浮気しているのを見て怒りが爆発する。しかし、誤解であることがわかり、伯爵は、ロジーナに謝罪し、ロジーナも伯爵を許す。 (注)スザンナは、伯爵夫妻の思惑に振り回されながらも、貞節を守り通す女性である。 ≪伯爵の愛を取り戻したいロジーナ≫ ケルビーノは当てにならないので、ロジーナ自身がスザンナに変装する。 第2幕=今日結婚する幸せそうなスザンナを見て、自分の新婚時代を思い出す。 第3幕=ロジーナは、結婚式後にスザンナが伯爵と庭で逢引きする約束をしてくるよう、スザンナに頼む。当初のフィガロの計画では、スザンナに変装するのはケルビーノであったが、ロジーナの発案で、スザンナに変装したロジーナ本人が行くことに変わる。 第4幕=スザンナ(実はロジーナ)は、伯爵から愛を告白されるので、浮気の証拠をつかむが、伯爵が謝罪するので、ロジーナは目的を達成したので許す。 ≪スザンナを疑うフィガロ≫ 初夜権行使の心配がなくなったのに、ロジーナ発案の【ピン】により、フィガロのスザンナ疑惑に繋がる。 第3幕=ロジーナは、スザンナに、伯爵と逢引きする場所として「松の木の下」と記した手紙を書かせて、結婚式の最中にスザンナが伯爵に渡すことにする。その手紙は、【ピン】で封印するが、伯爵が読み終わったら、【ピン】をスザンナに戻すように、とも書いている。フィガロは、伯爵に誰が【ピン】を渡したのかわからず、気になる。 第4幕=バルバリーナは、伯爵から頼まれた【ピン】を紛失したので、探している。フィガロは、バルバリーナに、母マルチェリーナのピンを代わりに渡すが、それをスザンナに戻すと聞き、伯爵に渡した恋文の張本人がスザンナと思い、貞操を疑う。母マルチェリーナとバジリオから慰められるが、スザンナが伯爵夫人に変装しているのを知り、疑いが晴れる。 フィガロは、スザンナを嫉妬させようとわざと、ロジーナ(実はスザンナ)を口説くので、スザンナはフィガロが浮気していると思い、我慢できずにフィガロを叩くが、両者仲直りする。 (注)フィガロは、ロジーナから逢引き計画の変更を知らされていなかったので、スザンナを疑ったわけである。 ≪青春を楽しむケルビーノ≫ ケルビーノは、大人達の思惑に振り回されながらも、無邪気に行動している。 第1幕=ケルビーノは、バルバリーナと二人きりのところを伯爵から見られ、クビを通告される。伯爵夫人に取りなしてもらおうと、スザンナに頼みに行く。そこに伯爵が来て見つかってしまうが、フィガロ達の懇願によりセヴィリアの士官になることになった。 第2幕=フィガロから、セヴィリア行きを延期して伯爵夫人の部屋に行くよう言われる。ケルビーノは、スザンナに変装するよう言われるが、ロジーナからもからかわれる。自分の傷をふさいでいた大事なロジーナの【リボン】をロジーナに取りあげられ泣いてしまう。伯爵夫人の肌に触れたものだから治りが早いという。そこに伯爵が来たので、見つからぬようにスザンナの手引きで、部屋から飛び降り、逃げる。 第3幕=ロジーナは、村娘達から摘んだばかりのばらを貰うが、その娘達のなかにケルビーノが居ることを、アントニオが見つける。セヴィリアに赴任していなかったことが伯爵にバレたケルビーノは、処罰されそうになるがバルバリーナが助ける。 第4幕=バルバリーナに会いに行く途中、庭に、スザンナ(実はロジーナ)が居たので、キスをせがむが、伯爵から脅され、逃げる。 ≪フィガロと結婚したい女中頭マルチェリーナ≫ マルチェリーナとフィガロの結婚を一番望んでいたのは伯爵であった。 第1幕=マルチェリーナは、フィガロに大金を貸した時に、「返済できない場合には自分と結婚する。」という【証文】を持っている。「セヴィリアの理髪師」でフィガロの知恵によりロジーナを伯爵に取られたバルトロは、フィガロに復讐できると考えて、マルチェリーナの結婚に協力する。 第2幕=フィガロが、結婚式の準備ができたと伯爵に言いに来るが、マルチェリーナ達が、フィガロの債務不履行を訴えるので、その件の裁判が先だということで、結婚は後回しになる。 第3幕=マルチェリーナが訴訟に勝つが、フィガロの出生の秘密を探ると、バルトロとマルチェリーナの火遊び中にできた子供であることが判明する。マルチェリーナとバルトロも結婚することになった。 |
A4版(PDF) |
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このPDFを出力して劇場に持参し、各幕前に読んで頭に入れておきますと数倍楽しくオペラをご覧いただけます。(上演中は周りの方々にご迷惑とならないようにお願いします。) 詳細の資料はこちらからダウンロードできます。 lenozzedifigaro.pdf 「引用」 |