歌劇「魔笛」

時間

第一幕 75分
第二幕 90分

基礎データ

作曲

 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756年~1791年)が、35歳の1791年9月28日に完成させたが、同年12月5日死去した。
  シカネーダー一座の興行のために作曲された音楽付の芝居である。他のオペラのような貴族向けの作品ではない。
 「魔笛」の後に着手した「皇帝ティトの慈悲」のほうが先に完成し、同年9月6日にプラハで初演された。 
 同年8月末に委嘱された作品が「死者のためのミサ曲」ですが、11月後半より容態が悪化し、モーツァルト未完の最後の作品となった。

台本 エマニュエル・シカネーダー一座(ドイツ語)
初演 1791年9月30日にヴィーンのヴィーデン劇場。

主な登場人物

タミーノ(テノール)  ある国の王子で大蛇に追われて失神します。パミーナ救出にあたり3人の侍女から貰った「魔法の笛」を武器にザラストロに向かっていきます。
パミーナ(ソプラノ)  夜の女王の娘。夜の女王の良くない教育を受けさせないためにザラストロの寺院に連れてきて、自ら預かっている。
  モノスタトスから何回もストーカー行為を受けつつも、パパゲーノと3人の童子に助けられその苦悩から脱却し、タミーノと一緒に試練を受け結ばれる。
鳥刺しパパゲーノ(バリトン)  捕まえた鳥を夜の女王に献上しながら生活している。パミーナ救出にあたり3人の侍女から「銀の鈴」を貰った。
パパゲーナ(ソプラノ)  老女として舞台に出てくるが、実年齢は18歳と2分の女性で、ザラストロがパパゲーノのために用意した。
ザラストロ(バス)  宮殿の支配者で、タミーノに目を掛けていて試練を積ませて英知に富む支配者にしようと考えている。
夜の女王
(コロラトゥーラ・ソプラノ)
 娘パミーナをザラストロに誘拐されて悲嘆に暮れている。救出をタミーノに託すが失敗し、またモノスタトスにも託すが失敗する。
モノスタトス(テノール)  黒人の奴隷頭。ザラストロに仕えていたがパミーナの件で追い出された。
 夜の女王にパミーナとの結婚を条件に夜の女王の手先になる。
三人の侍女  夜の女王に仕える侍女達で、第1幕前半で美しい重唱を聴かせます。
三人の童子  第1幕では侍女達紹介によるタミーノの道案内役であったが、第2幕ではザラストロの使いをするが、少年合唱団員が歌う場合が多い。

A4版を読む前に

「魔笛」は、二人の主人公の話が絡み合いながら進みます。

 ①知らぬ国の王子タミーノは、偶然見たパミーナの肖像画を見て一目惚れします。悪魔ザラストロに拉致されたというので、「魔法の笛」を武器に救出に向かいます。
行ってみると悪魔の国は実は智恵と労働と芸術を尊ぶ道徳的な国で、その長ザラストロが悪魔でないことを知り、パミーナと会うことができました。
次にタミーノはその殿堂で試練を受けることになります。タミーノは「沈黙の試練」を克服し、次にパミーナと一緒に「火と水の試練」を克服し二人は結ばれることになります。

 ②捕まえた鳥を夜の女王に献上して生活しているパパゲーノは、怠け者なのですがタミーノの救出に同行させられます。本人の望みは、美味しいものを食べることと恋人が欲しいということです。タミーノはパミーナと出会いましたが、パパゲーノにはまだ出会いがありません。恋人を与えるという言葉につられて再度タミーノと一緒に試練を受けます。次の試練は放棄しますが恋人パパゲーナを与えられたので、ハッピーエンドです。

 二人に、奴隷のモノスタトスのパミーナに対するストーカー行為、夜の女王の技巧的な歌、3人の侍女達と道案内役の3人の童子達の美しい重唱等が絡みます。

 ストーリーの詳細はつぎはぎだらけで矛盾点が多いので、筋を通さないで見ることが肝要です。このオペラが名作である所以は音楽にあります。

 なお、モーツァルトとシカネーダーはフリーメーソンの会員同士ですが、「魔笛」には、その人類愛的な思想並びに3という象徴的な数値が和音等に表れています。

A4版(PDF)

このPDFを出力して劇場に持参し、各幕前に読んで頭に入れておきますと数倍楽しくオペラをご覧いただけます。(上演中は周りの方々にご迷惑とならないようにお願いします。)

詳細の資料はこちらからダウンロードできます。 magicflute.pdf

「引用」
・ 翻訳:石井宏「ショルティ指揮ウィーン・フィルのCD解説書」(ポリグラム㈱)
・ 解説:海老沢敏「最新名曲解説全集第19巻」(㈱音楽之友社)

オペラ

バレエ

その他