歌劇「シモン・ボッカネグラ」

時間
プロローグ 26分
第一幕 55分
第二幕 30分
第三幕 27分
基礎データ
作曲
ジュセッペ・ヴェルディ(1813年~1901年)が、43歳の1856年に完成。
台本
アントニオ・ガルシア・グティエレスの原作に、ピアーヴェが台本を書いた。
改訂版
アリーゴ・ボイート(1842年~1918年)により、1881年に完成。
時代
1339年から1364年のジェノヴァが舞台。
初演
1857年3月12日にヴェネティア・フェニーチェ劇場。
現在は、改訂版上演が多い。
主な登場人物
シモン・ボッカネグラ(バリトン)
ジェノヴァのために活躍した海賊で、ジェノヴァ共和国の初代総督。
フィエスコから軟禁されていた妻マリアを病死で失い、娘アメリアも行方不明となる。しかし、25年後、娘アメリアと再会する。
ヤコボ・フィエスコ(バス)
ジェノヴァの貴族派に属し、平民派が実権を握って以降、アンドレアと名乗り身分を隠し、グリマルディ家で、実の孫とは知らずにアメリアを養育していた
ガブリエレ・アドルノ(テノール)
貴族派で、アメリアと愛し合っている。しかし、アメリアが誘拐されたり、パオロにアメリアの不義を吹き込まれたりで、落ち着かないが、アメリアと結婚し、シモン死後の総督にも就任する。
アメリア(ソプラノ)
シモンとフィエスコの娘マリアとの子。幼くして両親と別れ孤児になるが、グリマルディ家の娘として、実の孫娘とは知らないフィエスコにより養育された。
父シモンと、25年ぶりに再会するが、毒殺により父を失う。他方、フィエスコが実の祖父であったことを知る。
パオロ(バス)
ジェノヴァを平民派の支配にしようと、シモンを総督にさせる。片思いだが美しいアメリアを愛しており、シモンが、その縁談を進めないので、逆恨みし彼女を誘拐する。
A4版を読む前に

 「シモン・ボッカネグラ」は、ストーリーが入り組んでいて、理解が難しい。

 フィエスコが、アンドレアと名乗ったり、アメリアの名は、実はマリアだとか。

 筋が見えない個所が多く、台本作家のボイートの改訂により一層複雑化され、政治的な出来事が登場する。しかし、ガブリエル・パオロも含めて主人公達は、政治的な思惑で行動するのでなく、家族間・男女間の愛情の連鎖でドラマが進みます。

(プロローグ)

 ・海賊のシモンには、愛するマリアとの間に娘アメリアがいる。しかし、マリアの父フィエスコは、二人の結婚を認めず、娘マリアを幽閉している。

 ・シモンは、総督選挙に出馬する理由は、政治的な思惑でなく、名誉を得てマリアの父フィエスコに結婚を認めてもらうために、するもの。

 ・マリアの病死を知らないシモンは、フィエスコから、孫娘アメリアの養育を任せれば、和解すると言われるが、アメリアが行方不明と説明し、和解が遠のく。

(第1幕)

 ・プロローグから25年後、両親、祖父母を知らずに育てられたアメリアは、グリマルディ家の養女としてフィエスコに育てられている。孫娘とは知らない。

 ・シモンは、アメリアと会話を重ねるにつれ、親子であることを知り、25年ぶりに再会する。

 ・パオロは、片思いだがアメリアを愛しているのに、シモンがその縁談の話を簡単に壊すので、逆恨みし、アメリアを誘拐することにした。

 ・ガブリエルが、シモンに剣を抜く理由は、アメリア誘拐の張本人と思ったからである。

 ・逃げてきたアメリアが、張本人は他にいると言うが、誰とは言わない。

(第2幕)

 ・パオロは、アメリア誘拐をシモンに悟られ、身の危険を感じたので、シモンに毒を飲ませ、かつ、アメリアとシモンの不義をガブリエルに吹き込み、殺害させようとする。

 ・ガブリエルは、二人の関係を疑い、剣を抜こうとするが、シモンから、実の親子だと教えられる。

(第3幕)

 ・パオロが、死刑台に向かうが、アメリア誘拐が理由ではなさそう。

 ・シモンは、フィエスコに、アメリアが孫娘であると伝え、アメリアには、フィエスコが祖父であると伝える。

A4版(PDF)

このPDFを出力して劇場に持参し、各幕前に読んで頭に入れておきますと数倍楽しくオペラをご覧いただけます。(上演中は周りの方々にご迷惑とならないようにお願いします。)

詳細の資料はこちらからダウンロードできます。 simonboccanegra.pdf

「引用」
・ 翻訳:オペラ対訳プロジェクト「シモン・ボッカネグラ」(HP)
・ 解説:福原信夫「最新名曲解説全集第19巻」(㈱音楽之友社)